既存建築物における窓ガラスの地震対策について
ビル窓ガラス飛散をうけ、国土交通省が点検要請
福岡市最大の繁華街・天神の「福岡ビル」では、360枚のガラスが割れ、通行人を襲った。こうしたガラスの問題を防ぐ為、国土交通省は22日、緊急点検と問題があれば改修する事を都道府県などを通じて要請することを決めた。対象は78年の旧建設省告示改正の前に建てられ、都市部の幹線道路や災害時の避難路などに面したビルの所有者。
ガラスは変形に弱い。専門家によると、地震によるゆれではなく、建物の変形に伴うゆがみで窓ガラスが割れるケースが殆どである。告示の改正は78年の宮城県沖地震がきっかけになった。同地震で、窓ガラスの被害が目立ち、旧建設省は、窓枠とガラスの間を埋める充填剤に硬い素材を使わないよう告示を改めた。軟らかい素材を使えば建物の歪みがガラスに伝わらず、破損しにくくなるからである。
しかし、福岡ビルの完成は61年。割れた窓の殆どに、硬い充填剤が使われていた。震度6クラスの揺れが首都で起きたらどうなるか。東京湾北部でマグニチュード7.3の直下地震が起きた場合、古い建物を中心に窓ガラスや壁面が落下し、死者は約80人、負傷者は数十倍と想定されている。
同文章の重用点は「調査結果に基づき、適切な改善指導等の措置を講ずること」と明記していること。適切な改善策として@合わせガラスなどの安全ガラスにはめ替えるA飛散防止フィルムを貼付(ちょうふ)する、の二点が挙げられ、実際には「古いビルの窓ガラスの改修(サッシ取替え、合わせガラスの入れ替え)は、コスト的に難しい点があり、結局飛散防止フィルムを貼付する策が採られることになるだろう」(業界専門筋)。
(ガラス・建装時報より)
